「Flying Scripts by WP Speed Matters」はWordPress(ワードプレス)のプラグインである。
どういう目的で入れたかすっかり忘れているが、更新を促す表示が出ていた。
Flying Scriptsは、そもそもどういう効果が見込めるのか?
デメリットはないのか?
Flying Scriptsの効果、デメリット、設定方法などを改めて調べてみた。

Flying Scriptsとは?

Flying Scriptsとは、JavaScriptを読み飛ばすプラグインである。
ユーザーによる操作(マウスホバー、スクロールなど)があるまでJavaScriptを実行しない。

Flying Scripts by WP Speed Mattersプラグイン更新

JavaScriptの何が問題なのか?

そもそも、JavaScriptの何が問題なのか?

大量のリソースを消費

まず、JavaScriptは非常に大量のリソースを消費する。
その為、JavaScriptが実行されている間、ページの読み込みが遅くなる。

ページの表示が遅い

ページの読み込みが遅い=ページが表示するまで時間がかかる。
大分前に「3秒ルール」が言われていたことがあった。

ユーザーが離脱

ページにアクセスして、3秒以内にページが表示しないとユーザーは離脱してしまう。
今はもっと短くなっているようだ。

Googleの評価が下がる

ユーザーが離脱する事で、Googleのそのページに対する評価が下がる。結果、検索順位が下がる。

JavaScriptの読込を送らせる方法

そこで、ページにアクセスると一度にJavaScriptが実行するのではなく、ユーザーによる操作(マウスホバー、スクロールなど)あるまでJavaScriptを実行しないことで、ページの表示速度を優先する必要がある。
JavaScriptの読込を送らせるには、以下の方法がある。

①非同期化(async)
②遅延(defer)
③Flying Scripts

非同期化(async)

HTMLとJavaScriptを非同期で処理する。

遅延(defer)

HTML解析後にJavaScriptを実行する

Flying Scripts

JavaScriptを読み飛ばす。

実際のところ、①非同期化(async)や②遅延(defer)ではPageSpeed Insightsで劇的なスコア改善は見込めない。
そこで、「Flying Scripts by WP Speed Matters」だ。

Flying Scriptsの効果

Flying Scriptsは、ユーザーが何らかのアクションを起こすまでJavaScriptが実行されない。

通常、ユーザーがページにアクセスすると、複数のJavaScriptが実行さる。
それがページの表示速度を送らせる原因になっているのだが、Flying Scriptsは、ユーザーが何らかのアクションを起こすまでJavaScriptをなかったことにしてくれる。

従って、その分、ページの表示速度の足をひっぱらない。
PageSpeed Insightsで劇的なスコア改善が可能だ。

但し、Flying Scriptsのデメリットがないこともない。

Flying Scriptsのデメリット

Flying Scriptsのデメリットとしては、画面表示が崩れてしまう可能性があるということだ。

これに対する対策としては、Flying Scriptsの設定画面で遅延時間をサイト毎に調整する。

次にFlying Scriptsの設定方法について。

Flying Scriptsの設定

インストール

プラグインのインストールは「プラグインを追加」画面で「Flying Scripts」と入力。
「Flying Scripts」が見つかったら、「今すぐインストール」→「有効化」の順にクリック。
Flying Scripts by WP Speed Matters

Flying Scriptsの設定方法

Flying Scriptsの設定はプラグインページの「Flying Scripts by WP Speed Matters」のすぐ下の「settings」をクリック。

設定するのは以下の項目

●Include Keywords
●Timeout

Flying Scripts by WP Speed Matters Settings設定

Include Keywords

Include Keywordsに読み飛ばしたいjs名を入力する。
js名を見つける一番簡単な方法は、PageSpeed Insightsで「使用していないJavaScriptの削減」をクリック。

表示されたURLを右クリック⇒名前をつけてリンク先を保存
URLの「.jp」を含むファイ名を「Include Keywords」に設定。

Timeout

Timeoutで設定した時間が過ぎると、ユーザーが何らのアクションを起こさなくてもJavaScriptが実行される。
通常は「5s」で設定。

先にFlying Scriptsのデメリットで触れたが、JavaScriptを読み飛ばす事で、サイトの画面表示が崩れる可能性がある。

画面表示の状態を見ながら「Timeout」で設定する時間を調整する。